旦那様は芸能人~そして、初恋の人~【完】
ーープルルル…ッ



「――誰だよっ!」



夫婦水入らずの時間を切り裂く着信音。

起き上がり、キッチンカウンターで充電中の恵央斗の携帯を取りに行くと、“巧真”の文字。



「はい」



「もしもし。お前、何時だと思って――…」



恵央斗が23時を示す掛け時計を見ながら電話に出た。

しかし、途中から声を発しなくなった。

無言のまま電話を切る恵央斗。

何があったのか。
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