王子様とスイートな恋をはじめましょう
~☆Aberu's story☆~
★出会い★
「姫様、朝でございます。朝食の用意ができております。」
「ん。あと、5分・・・。」
「よろしいのですか?今日は許婚の方がいらっしゃるのでは?」
許婚?
・・・そういえば昨日、お母さまも言ってたわ。
「・・・って、そんなのんきにしてられなかったんだった!!」
その許婚っていうのがこれまたイケメンで、その上月の国の王子様って言うじゃない。
「姫様、こちらが今日のお召し物でございます。」
と、じいやが差し出したのは真っ赤なドレス。
「ありがとう。じいやは部屋の外で待っててちょうだい。」
「はい、姫様。」
私は早速、真っ赤なドレスを手に取り鏡の前で2、3回まわって着替える。
・・・まではよかったのだが、後ろのファスナーに手が届かない。
「もう、最悪・・・。」
と、半分諦めかけたその時ドアがゆっくりと開いた。