王子様とスイートな恋をはじめましょう
~☆Aberu's story☆~

★出会い★


「姫様、朝でございます。朝食の用意ができております。」

「ん。あと、5分・・・。」

「よろしいのですか?今日は許婚の方がいらっしゃるのでは?」

許婚?
・・・そういえば昨日、お母さまも言ってたわ。

「・・・って、そんなのんきにしてられなかったんだった!!」

その許婚っていうのがこれまたイケメンで、その上月の国の王子様って言うじゃない。

「姫様、こちらが今日のお召し物でございます。」

と、じいやが差し出したのは真っ赤なドレス。

「ありがとう。じいやは部屋の外で待っててちょうだい。」

「はい、姫様。」

私は早速、真っ赤なドレスを手に取り鏡の前で2、3回まわって着替える。

・・・まではよかったのだが、後ろのファスナーに手が届かない。

「もう、最悪・・・。」

と、半分諦めかけたその時ドアがゆっくりと開いた。

< 2 / 25 >

この作品をシェア

pagetop