政治家を送り迎えするだけでも、いろんなことが分かる。


 主はまだ店内で宴会の真っ最中だ。


 金銭感覚が麻痺してしまっている以上、抵抗はないのだろう。


 俺もスマホを取り出し、ネットに繋いで、情報などを閲覧し続けた。


 勤務時間中だが、ケータイやスマホなどは使っても差し支えない。


 ゆっくりと夜が更けていくのを待った。


 まだ街は派手に輝いている。


 欲望の街は動き続けていた。


 俺も普段、品川の自宅マンションに帰り着くと、シャワーを浴びてベッドのあるリビングでゆっくりしている。


 夜は夜で何もかもを忘れて寛ぎ続けていた。


 寝るのは遅かったのだが、仕方ない。


 何せ感情が高ぶっているのだ。
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