そういったことが重なり、寝付けないこともある。


 そんなときは朝まで起きていることもあった。


 午後十一時に岩原が車に戻ってきて、


「堀原、自宅まで送ってくれ」


 と言ってくる。


「分かりました」


 頷き、車を出す。


 開会中の臨時国会で近いうちに岩原が川浪相手に質問をすることは知っていた。


 党首討論なども行われる予定だ。


 俺も思っていた。


 川浪が増税法案を通したからこそ、将来の社会保障での財源が出来たんじゃないかと。


 それを覆らせるかのように、何でも反対を唱える社自党や他の野党の人間たちは一体何なんだろうと。
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