危ないのである。


 自分が表舞台に立つことを考える人間は何でもするのだ。


 金よりも地位や名誉などを欲しがる人間である。


 そういったものを得るためなら、億の金が動くことぐらい訳ない。


 何かと危なっかしいのだった。


 それに俺も自覚している。


 政治の世界は薄暗い闇であると。


 暗闇の中で手を伸ばしながら、何もかもを追い求めるのだ。


 それが定着しているのだった。


 永田町においては。


 そして岩原は社自党藤井派の人間たちと個別に会い始めている。


 そのために都内のホテルなどが利用され始めた。


 悪だくみの始まりである。
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