これは非常に危険だ。


 仮に外交が上手く行ってないにしても、近隣諸国と対峙するために、自衛隊を軍隊にまでしてしまうことは相当な抵抗や反対があるだろう。


 第一、国会で発議され、国民投票をしたとしても納得する人間が多数いるのかどう
か……?


 藤井は今現在無所属で活動しているのだが、社自党に復党する可能性が極めて高い。


 俺も新しい主が風見鶏であるのが分かっていた。


 少しでも有利な方に付こうとする点では。


 だが果たしてそう簡単に行くのか……?


 政治の世界など、所詮駆け引きばかりである。


 俺もそう思っていた。


 国会議員のお抱え運転手をしていて、そんなことばかり感じる。


 合間を縫ってスマホを使いながら、政治関係の情報をチェックしていた。


 俺もスマホは使い慣れている。
< 257 / 328 >

この作品をシェア

pagetop