多分、穏便を装うと思う。


 ひたすら福原に媚を売り、まずは復党願を出すことは間違いなかった。


 もちろん、党側も踏み絵を踏ませるつもりでいるはずだ。


 二度と党則に反しないという。


 政治の世界などもヤクザのようなところがあった。


 俺もその恐ろしさを知っている。


 ここ十年ほど、政党の離合集散が激しいからだ。


 くっついては離れの繰り返しである。


 実感できていた。


 それにそんな永田町に国民は嫌気が差していると思う。


 無党派層がこれだけ多いのは、日本ぐらいなものだろう。


 そういったことを痛感しつつあった。


 ずっとハンドルを握りながら、考え続ける。
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