闇
第42章
42
また単調な感じで二日が経ち、俺も藤井を乗せていた。
毎日午前九時には自宅前に車を横付けし、乗せてから、都内のいろんな場所へと行く。
挨拶回りをしたいらしい。
去年の総選挙で小選挙区では落選し、辛うじて比例で通ったからだ。
俺も藤井がすでに次の選挙を見据えて、政治家としての活動を始めていることが分かっていた。
次は小選挙区で当選ということが念頭にあるのだろう。
だが、この男は政治の世界を舐めきっている。
岩原と選挙のためだけに新党を作り、それが空中分解したら、社自党に復党するという。
実に都合のいい話だ。
俺も藤井の事はいずれ見放す気でいたのだし、実際、政治家のお抱え運転手をやって長いので、そろそろこの世界から足を洗う気でいた。
まあ、もちろん新しい仕事をするのに、その職場で新たな人間関係が出来るのは分かっていたのだが……。
また単調な感じで二日が経ち、俺も藤井を乗せていた。
毎日午前九時には自宅前に車を横付けし、乗せてから、都内のいろんな場所へと行く。
挨拶回りをしたいらしい。
去年の総選挙で小選挙区では落選し、辛うじて比例で通ったからだ。
俺も藤井がすでに次の選挙を見据えて、政治家としての活動を始めていることが分かっていた。
次は小選挙区で当選ということが念頭にあるのだろう。
だが、この男は政治の世界を舐めきっている。
岩原と選挙のためだけに新党を作り、それが空中分解したら、社自党に復党するという。
実に都合のいい話だ。
俺も藤井の事はいずれ見放す気でいたのだし、実際、政治家のお抱え運転手をやって長いので、そろそろこの世界から足を洗う気でいた。
まあ、もちろん新しい仕事をするのに、その職場で新たな人間関係が出来るのは分かっていたのだが……。