そういった人間を選挙民が信用するかしないかは別だったが……。


 そして来週には社自党の代表選が執り行われる。


 新代表が執行部と距離を置く藤井たちを離党させるか、除名・除籍などの厳しい処分にするかは分からなかった。


 だが一度党に楯突いた以上、野党第一党の新しい代表は藤井派を一掃することも十分考えられる。


 きつい処分だったが、実際政治の世界ではそれぐらいのことはありなのだ。


 俺もそう思っていた。


 藤井たちは岩原と組む以上、いずれ離党する可能性が極めて高いと。


 永田町は乱れに乱れている。


 まさに騒乱だ。


 大物議員たちは次の総理の座を狙うためなら、何でもするような予感がしていた。


 国会内の各議員の事務所もしのぎを削っていた。


 戦々恐々としていて。
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