あなたは私を愛してる。
なんかね、なんか今日の彼は変だ。
いつもはもっとそっけないのに、頭でも打ったのかな。
「何言ってんだか…」
なんか緊張してしまったあたしは大人しくなるしかなかった。
お腹いっぱい食べて喫茶店を出た後、映画館へ向かった。
しかもちゃっかり手なんか繋いじゃってさ。…いつもは繋がない癖に。
一緒に見た映画は、こっちが恥ずかしくなるくらいのロマンチックな純愛物だった。
最後、あたしは泣いてしまって、彼はあたしに「泣いてんの?」とか言って来たけど彼の目にも涙が溜まってたのをしかっり見たもんね。
ま、今回はそれどころじゃないから見逃すけど。
映画が終わり、お手洗いで崩れたメイクをなおした後、彼と一緒に映画館を出ると、外はすっかり暗くなっていた。