そばにいたい。





思わず聞き返した春馬。


それに今度は目を見て頷く悠真。



「自分の居場所がなくなるとでも思ってるんじゃないかな」


俺も最初はそうだったからと続けた。



「…そんなこと」




「俺は拓真がこわかった」


「悠真…」



「拓真に俺の居場所を取られると思った。拓真も同じ気持ちなんじゃないかな。俺は血のつながった弟だから割り切れた部分もあったけど、拓真は他人だからね。そう簡単には割り切れないよ」


「そう、だな」



春馬は優馬の小学生にしては大人びた言葉に驚くばかりで、いつもこいつらを見てなかったと後悔する

< 154 / 232 >

この作品をシェア

pagetop