そばにいたい。
ーーーー2時間目だった
「ハァ、ハァ…っさむ」
濡れた制服は当たり前にまだかわかず、玲菜は震えていた。
チャイムがなり、2時間目の音楽の先生が入ってきた。
玲菜を怪訝そうにみると、おでこに手を当てる。
「…保健室にいきなさい」
「だいじょーぶです」
「いきなさい」
先生の厳しい声に逆らえず、小さな声で、はい、と返事をする
ガタガタッ
玲菜は保健室に行こうと立ち上がるが、立ちくらみで大きな音を立てて座り込んでしまう。
「…''はぁー''、だからいきなさいって…」
突然だった。
その''音''が聞こえた瞬間、閃光のように玲菜の頭の中で映像がかけめぐった。
「ハァハァハァッ…ヒュッゴホッ、っごめん、な…ハァ、ハァ」
「仲森さん?」
「ごめんな、さ、ぃっハァ、ハァ、ハァ…」
「っ…田中くん、保健室の先生の呼んできてもらえる?」
いつまでも謝り続け、息の乱れている玲菜に戸惑いながらも、近くにいた学級代表の子に指示を出す。
「え…あ、はい」