そばにいたい。
だまって体温計をさしこんだ玲菜の手には吸入機が握られていた。
「…喘息なの?」
速水はおもわず、うなずく玲菜の頭をそっとなでた。
ーーーピピッ
「とるね」
ーーーー38.2ー
高い。
体温計が示している数字をみて、玲菜に熱があることを伝える。
「なんどですか?」
いままであまり口を開かなかった玲菜が聞いてきたことに驚き、一瞬かたまった速水。
「…38.2よ。」
それをきくと、玲菜は授業に戻ると言い出した
「だめよ。出させないわ。」
玲菜は強い口調で止める速水をおしきり、ベットから出ようとする。
ーーーガラガラ
「玲菜」