そばにいたい。
「…まあいいです。次からはわすれないように」
担任は答えなかった玲菜とは目も合わさず、そう吐き捨てた。
――――「え、あれだけ?」
――――「なにそれ、転校生だから?」
――――「いつもならもっと怒るのに…!」
――――「あのこだけズルイ。」
こそこそと広がっていく疑問の声。
ちがう、と玲菜はおもった。
転校生だからじゃない、
怒られなかったんじゃない、この人は自分と関わりたくないんだ、と。
面倒事の種になにそうな自分を避けているんだ、と。