そばにいたい。
「あ、の、…」
他のところを探そうと来た道を戻ろうとした悠真は、後ろから声をかけられた。
小さな声に立ち止まって振り向くと、ようやく見慣れてきた玲菜の姿があった。
「…はやく帰ろう」
今までどこにいたのか、
どうして保健室にいなかったのか、
――――――――どうして、悠真の家に養子に来たのか、――――――
聞きたいことはたくさんあったが、そのすべてをのみこんでそう言った。
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