そばにいたい。





「仲森先生…、すいません」


先生…、

そう言った立川先生の言葉にまじまじと"新しい父親"を眺めた。


「ん?大丈夫だよ、立川」


わしゃわしゃと私の頭と一緒に立川先生の頭を撫でる彼は、仲森春真―ナカモリ ハルマ―、私の"新しい父親"で、私に温もりをくれた人。


その斜め後ろに立って、心配そうにこちらをみているのは、仲森理香子―ナカモリ リカコ―、私の"新しい母親"。

彼女も、私をその華奢な体で抱き締めてくれた。
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