そばにいたい。
「玲菜、寝とけ」
「うん、そうする。ありがと」
俺が寝とけと言うと、よほど辛かったのかすぐに寝息を立てはじめた玲菜。
可愛いとも美人ともとれる整った顔立ち、綺麗な肌、痛みのないまっすぐな髪。
「珍しいな。お前が興味持つなんて」
「そうか??」
「玲菜、鈍感だよ」
「だろうな」
「龍のこんな穏やかな顔初めて見た」
「ふっ、玲菜のおかげかもな」
玲菜がねて、朔が話し始める。
ここでも玲菜の話なんだな。
俺のせいか。
そんなにちがうんだろうか、いつもの俺と。
でも、玲菜は違う、いつもの女と。
ちゃんと俺を見てくれる。
顔じゃなく、
地位でもなく、
肩書きででもない、
俺自身を。