そばにいたい。





「ぅっ…」

龍が出て行ってから玲菜ちゃんは突然顔を歪めて、机に伏せた。


「玲菜ちゃん??」

「…」


きっと、さっき無理やりたべたから吐き気がするんだろう。

だけど、周りに頼ろうとしない玲菜ちゃん。


そんな玲菜ちゃんの小さな背中をさすってやる

「っ、玲菜ちゃん、しっかり息して」

だんだん浅くなっていく玲菜ちゃんの呼吸。

なにを我慢してるのか。

気持ち悪いなら気持ち悪いって言ってくれたら。


しんどそうな玲菜ちゃんを見てられなくて、体を起こさせる。

見ると目をつむって必死に何かに耐えているような、そんな表情をしていた。


「陸、先生よんできて。瑠衣は龍」

篤志はずっと何処かにいっていていないし。


近くにおいてあった容器をとって、玲菜ちゃんの前にさしだす。

だけど玲菜ちゃんは嫌だと言うように首をふった


「玲菜ちゃん…!!」

そこへ先生が入ってきて、玲菜ちゃんを処置していく。


相変わらず呼吸が浅い玲菜ちゃんにこっちが苦しくなりそうだ。


「注射うつね」

コクンとうなずく玲菜ちゃん
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