そばにいたい。





「よし。まぁ、薬がきいてくればおさまってくるはずだから」

「は、いっゴホッゴホッ」

また回診でくるからと先生はでていった。


聴診や点滴のときもずっと背中をさすってくれていた龍に寄っかかる

ベットに座って私の背もたれになってくれている龍は後ろから私を抱きしめる


あったかい
おちつく。


いつのまにか咳はなくなり、安心感だけが残った。


「おちついたか??」

そう聞いてきた龍が離れようとするから、その安心感を逃したくなくて、すばやく後ろをむいて龍の首に抱き付いた。


「ん??どうした??」

「もうすこし…この、ままがいい」

「そうか」

いきなり抱き付いて、わがままいったのにもかかわらず、ギュッと抱きしめ返してくれる龍。


「玲菜、熱が下がったらお花見いくか」

「ぷっ」

「え、お花見??」
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