CATWALK
終わりと始まり
もう 終わり
「別れようか」
あいつはそう切り出してきた。
「うん」
大賛成、いや、そう言われるよう仕組んでいたあたしは、なんとも言えない気持ちになりながら即答した。
あたしとあいつが付き合ったのは5ヶ月前。
元はといえば顔だけで選んだあたしが悪い。
3月初め、隣のクラスの少し顔が整った(今ではどこが良かったのなんか分からないけれど)男の子に告白された。
話したこともあるしメールをしてもいた。
だけど。
あいつはあたしといても、自分の好きな話しかしなかったんだ。
数学とか化学とか物理とかのわけのわかんない話ばっかりされた。
興味ないって分かんないのかな?って何度も思った。
それに、束縛が激しかった。
何で先に帰るの?
何であいつと楽しそうにしてんの?
俺と友達どっちが大切なの?
そのうちあたしは一緒にいても楽しくない、って気付いた。