Always不機嫌ダーリン

「ヤキモチ妬きました。正月に焼く餅じゃないですよ？嫉妬です」


「いや、うん。それは分かるんだけど」



そう言うと口元に手を当てて、ジッとあたしを見下ろす。


にらめっこですか？負けませんよ？



「…何で？」


「はい？」


「何で妬いたの？」



心なしか、翔ちゃんの口調が穏やかな気がする。


気のせいですかね？



「翔ちゃんが笑うから」


「あﾞ？」


「翔ちゃんが、他の女の子に笑うからです」



あたしには、笑ってくれないのに。



「…あの子、ズルいです」



翔ちゃんの笑顔を独り占めして。ズルいです。


あたしだって独り占めしたいのに。