Always不機嫌ダーリン
多分あたし今、真っ赤っかだろうけど。
視線が絡まった瞬間、翔ちゃんもあたしに負けないくらいに赤くなった。
「ばっ…するか、アホ!」
「えぇっ!?しないの!?」
「しねーよ!つか離れろ!」
「えぇ~っ酷いよ翔ちゃ~ん」
持ち上げといて奈落の底に落とすなんて。とんだ期待損だよ~…。
しょぼーんと肩を落とす。翔ちゃんとラブラブ出来ると思ったのになぁ…。
「ほ、ほら。帰るぞ。立て」
「ほ~い」
まぁでも、翔ちゃんから好きも聞けたし、抱き締めてもらえたし。
何より笑顔が見れたから……それだけで、十分!!
先に立ち上がった翔ちゃんに続き、あたしも立ち上がる。
スカートを払ってた、あたしの視界の端っこに映った手。
その手を辿って行くと、右手を差し出す翔ちゃんの赤い顔に辿り着いた。