ここから始めるんだ。【短編】
「行ってきまーす!」
あれ?今日って転校生がくるんじゃなかった?何組にくるんだろー
女の子かな?女の子がいいなっ
そんなことを考えながら電車に乗り込むと、相変わらずの満員電車。朝は通勤通学時間だから当たり前なんだろうけど
「梨花、痴漢されないようにドアによりかかって」
いつも洸は痴漢の心配をして私をドアによりかからせて、人ごみから守ってくれる。優しいから、何でも甘えちゃう
「洸、大丈夫?」
「俺は平気」
「あと一駅頑張ってね」
「うん…」
洸って髪がふわふわしてて撫でたくなちゃう。でも、身長が高いから届かないよ
「なに?」
「洸の髪の毛ふわふわしてるから撫でたくなった」
「じゃあ、撫でる?」
洸は私の肩に頭を乗せてきた。
「ふわふわだね」
「梨花はいい匂いする」
「ありがと」
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