†魔界戦記†〜解体真書〜
ここは学校の屋上。
僕はここから見る景色が
とても好きだ。
毎日僕のもやもやを
吹き飛ばしてくれる。
「そこ、俺の席」
急に後ろから声がした。
振り返るとそこには
枕を抱いた
不思議な少年が一人・・・。
「まぁいいけど」
ふぁ〜っと
大きなアクビをすると
隣に座るこの少年。
なんにせよ
初めての経験に
僕は戸惑った。
こんなに近くに
人が来たこと
なかったから・・・。
「お前もケンカか?
アザいっぱいだな
俺はやられないけどな」
恥ずかしくなって
つい顔を隠す僕。
「これは
け、ケンカなんかじゃ
ないんだよ」
また心が痛くなった。
我慢しても、堪えきれない。
その思いは
大粒の涙になって
僕の手のひらに降りかかる。