†魔界戦記†〜解体真書〜
「お、おい!?なんで泣く?
あーもう!!」
そう言うとおもむろに
ポケットから
ハンカチを取り出す。
「あいつに借りといて
よかったぜ」
文句を言いながらも
僕にそれを差し出す。
優しくされるって・・・
こんなに嬉しいんだね。
僕は泣きながら
いつの間にか
笑っていた。
「あり、あり、ありがとぉ
ひっぐ、ぐすっ」
「わかった、わかったから
泣くなっての」
「じゃあ、ひっぐ、
友達に、ぐすっ、
なってくれませんか?」
彼は少しキョトンとすると
頭をかきながら
「ああ、いいぜ!!
ってまた泣き出した!?
もう泣くなっての」
そう言ってくれた。
ああ・・・。
お父さん、お母さん・・・。
僕にも、友達が出来たよ。