死蜂
完全に外界との接触を遮断した上で、更に用心の為に別荘の二階へ。

上から外の様子を見張りつつ、二人は今後について考える。

「美晴ちゃんはイタリア語ができるから…警察に連絡してくれ。別荘に電話はあるんだろ?」

「うん、でも…」

美晴は躊躇う。

この事態をどうやって警察に知らせればいいのか。

友人達が歩く死体になって甦ったので助けに来て欲しい、などと。

誰がそんな話を信用するというのか。

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