スイートスキャンダル
お弁当と飲み物を買って新幹線に乗り込むと、柊君は一昨日と同じように窓側の席を譲ってくれた。
新幹線が走り出した後、お弁当を食べ始めた。
「……椎茸、食べないの?」
「え?あぁ……。これ、昔から苦手で……」
視線を逸らしながら答えた子どもみたいな柊君に、呆れ混じりのため息を漏らしてしまう。
「ダメよ、ちゃんと食べなきゃ」
「大きくなれない、とか言います?」
柊君はあたしの言葉を遮って、苦笑いを見せた。
「違うわよ。作ってくれた人に申し訳ないでしょ、って言おうとしたの。大体、それ以上大きくなる必要なんてないじゃない」
窘めるように言った後で微苦笑を返すと、彼が微妙な表情で笑った。
新幹線が走り出した後、お弁当を食べ始めた。
「……椎茸、食べないの?」
「え?あぁ……。これ、昔から苦手で……」
視線を逸らしながら答えた子どもみたいな柊君に、呆れ混じりのため息を漏らしてしまう。
「ダメよ、ちゃんと食べなきゃ」
「大きくなれない、とか言います?」
柊君はあたしの言葉を遮って、苦笑いを見せた。
「違うわよ。作ってくれた人に申し訳ないでしょ、って言おうとしたの。大体、それ以上大きくなる必要なんてないじゃない」
窘めるように言った後で微苦笑を返すと、彼が微妙な表情で笑った。