スイートスキャンダル
夏休みが明けてから、既に数日が経っていたけど…


あの三日間の余韻が、未だにあたしを落ち着かせてはくれない。


お陰で仕事に集中出来なくて、毎日のようにサービス残業をするはめになっていた。


主任という立場でもあるあたしの仕事は、そもそも全力で取り組んでも就業時間内に終わらせるのが難しい程の量…。


だから、新人の面倒を見ながら自分の仕事を熟すのは、安易な事じゃない。


それなのに仕事に身が入らないと来れば、就業時間内に仕事が終わらないのも無理は無い。


パソコンと睨めっこをしているものの、やっぱり今日もやる気が出なくて…


あたしは深いため息をそっと零して、温(ヌル)くなったコーヒーを一口飲んだ――…。


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