スイートスキャンダル
「経営企画部の主任程、忙しい訳じゃないさ」
「やめてよ。主任って言っても、うちの部は人手不足だからたまたまあたしが選ばれただけで、あたしは榊原君みたいに色んな仕事が出来る訳じゃないんだから」
「ご謙遜を」
「もう……」
同期という事はもちろん、同じ大学出身という事もあって、二人きりのエレベーターでは会話が弾んだ。
「……お前、何か変わったな?」
「え?」
不意に掛けられた言葉の意味がわからなくて、思わず小首を傾げる。
「もしかして、メイク変えたのか?お前がそんなメイクしてる所を見るのって、入社した頃以来かもしれないな」
まじまじとあたしを見る榊原君から、慌てて視線を逸らした。
「やめてよ。主任って言っても、うちの部は人手不足だからたまたまあたしが選ばれただけで、あたしは榊原君みたいに色んな仕事が出来る訳じゃないんだから」
「ご謙遜を」
「もう……」
同期という事はもちろん、同じ大学出身という事もあって、二人きりのエレベーターでは会話が弾んだ。
「……お前、何か変わったな?」
「え?」
不意に掛けられた言葉の意味がわからなくて、思わず小首を傾げる。
「もしかして、メイク変えたのか?お前がそんなメイクしてる所を見るのって、入社した頃以来かもしれないな」
まじまじとあたしを見る榊原君から、慌てて視線を逸らした。