スイートスキャンダル
「ついでに言っちゃうと、柊が誕生日プレゼントに“遥との時間”をねだったのは、実は今回が初めてじゃないのよね」


未だに話の内容を理解出来ずにいるあたしに、有紀がフフッと楽しげに笑って見せる。


「柊はあたしが結婚してから、毎年同じ事を言ってたのよ」


益々驚いて言葉を失っていると、彼女がニッコリと微笑んだ。


「さて、問題です。これは一体どういう事でしょう?」


有紀は唐突にそんな問題を出し、意味深にニヤリと笑った。


「わからないなら、大サービスでスペシャルヒントをあげようか?柊はね……」


彼女がそこまで言った時、突然あたし達の間を遮るように現れた手がテーブルをドンッと叩いた――…。


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