スイートスキャンダル
これって、デートだったの……?


予期しなかった言葉に目を丸くしていると、柊君があたしの気持ちを見透かすようにフワリと笑った。


「デート、でしょ?」


悪戯に微笑む彼のペースに飲まれないように、慌てて否定をしようとしたけど…


「ほとんど面識のない二人がいきなり泊まりでデートなんて、かなり刺激的ですけどね」


そんな台詞をサラリと吐かれて、思わず狼狽(ウロタ)えてしまった。


「なっ……!そ、それは……」


「ほら、行きましょう。せっかくだからお土産屋さんでも見ながら、散歩がてら海岸まで行きませんか?」


動揺を隠せなかったけど、あまりにも魅惑的な甘い微笑みで誘われて、もう何も言い返す事が出来なかった――…。


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