スイートスキャンダル
「言い出しっぺが行けなくなるって、一体どういう事よ!」


さすがに、これは有り得ないと思う。


「そうは言っても、お義母さんの事は無視出来ないわよ。お盆は旦那の仕事の都合で、日帰りでしかあっちの実家に行けなかったし……」


「だからって、何でこのタイミングで……」


「一度はやんわりと断ったんだけどさ、嫁の立場って結構大変なのよ?」


「そりゃあ、そうかもしれないけど……」


「ごめんね」


ため息をついて落ち込んでいると、耳元で有紀の申し訳なさそうな声が響いた。


とても楽しみにしていたから本当に残念だけど、今回はただ運が悪かったと言うべきなのか、とにかく彼女が悪い訳じゃない。


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