スイートスキャンダル
腑に落ちないけど、ご馳走して貰ったからには不躾な態度は取れない。
「確かに、すごく美味しかったけど……」
「だったら、いいじゃないですか」
微笑んだ柊君は、さりげなくあたしの右手を握った。
咄嗟に顔を上げると、彼が口を開こうとしたけど…
「言っておくけど、これはご馳走になったお礼よ!あたしは借りを作るのが嫌なの!」
それよりも先に強く言い放って、フイッと顔を背けた。
隣にいる柊君が、クスクスと笑っているのがわかる。
ドキドキするのは、意地悪な彼のせいなのか、慣れない事をしているせいなのか…。
どちらにしても、甘酸っぱいような感覚を抱いた胸の奥が妙に熱かった――…。
「確かに、すごく美味しかったけど……」
「だったら、いいじゃないですか」
微笑んだ柊君は、さりげなくあたしの右手を握った。
咄嗟に顔を上げると、彼が口を開こうとしたけど…
「言っておくけど、これはご馳走になったお礼よ!あたしは借りを作るのが嫌なの!」
それよりも先に強く言い放って、フイッと顔を背けた。
隣にいる柊君が、クスクスと笑っているのがわかる。
ドキドキするのは、意地悪な彼のせいなのか、慣れない事をしているせいなのか…。
どちらにしても、甘酸っぱいような感覚を抱いた胸の奥が妙に熱かった――…。