スイートスキャンダル
「……っ!」


自分が何を考えているのかを理解した瞬間、頬がカッと熱を帯びた。


いや、別にそうなりたかった訳じゃないんだけどっ……!


大体、柊君は四つも年下で、有紀の弟なのよ!?


ちょっとからかわれたくらいで、いちいち真に受けてどうするのよっ……!


まるで“そうなる事”を期待していたみたいだと気付いて、慌てて愚かな自分(アタシ)を叱責する。


それから、静かに深呼吸を繰り返した。


「いい加減、仕事しなきゃ……」


余計な事を考えたくない時は、仕事をするのが一番なんだから……


あたしは自分自身にしっかりと言い聞かせ、静かな部屋で再びキーボードを叩き始めた――…。


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