Heart ✰番外編✰
「ねぇ、どうしてそんなに寂しそうなの??」
「淋しそう??」
「なんか、誰かを待ってるみたいに感じるよ。」
「えっ……………。」
初めてそんなことを言われた。
まぁ、あたしに関わる人が居なかっただけだと思うんだけどね……。
「あたしが聞こうか??」
「どうして??」
「だって身内に言いにくいことだってあるじゃん!!!!」
その瞬間、あたしは彩海に泣きついていた。
もう心の限界を、身体の限界を通り過ぎていたあたしには救いだった。
誰でも良いから話を聞いてほしかった。
ただ、あたしを見てほしかった。
欲望を埋めるために使われる身体。
罵声によって壊れてしまった心。
あたしの『存在』を教えてほしかった。
あたしは何のために生きてますか??
誰かの『道具』ですか??
あたしは……………あたしなんだと思いたかった。
本当は夏起くんの想いを受け入れたかった。
遊園地に行ってキスしたかった。
それから、2人でドキドキしながら1つになりたかった。
あたしは自分で『別の道』を選んだ。
なのに、幸せなんて無くて。
あったのは……………後悔だけだった。