Heart ✰番外編✰





「琉斗!!!!」


病院の中に入ると長椅子に俯きながら座る…………。


「夏起………。」


琉斗と泣きながら俺を見る彩海が居たんだ。


琉斗が俺に言った言葉。











『梓紗ちゃんが轢かれた。』









それは、俺の思考をストップさせるのには十分の出来事だった。


「梓紗…………。」


梓紗は突然、彩海に突っ込んできた車に彩海を庇って轢かれたのだ。


「あたしが本当は轢かれるはずだったのに梓紗があたしを押しのけて………。」


それ以上は、分からなかった。


まだ、彩海は何か喋っていたはずだった。


だけど、俺の耳には頭には理解が出来なかった。


ポケットの中で梓紗のストラップが切れてバラバラになっていた。









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