クローバー

「いってーな!!」
ぶつかった女の子が言った。私は顔を見上げた。そしたらその女の子は変な顔をした。
「あの～。ごめんなさい。」
「別にお前なんかに謝れても困る……。」
そう言いながら顔も合わせずに立ち去って行った。
ーなんで私なんかに謝れても困るんだろう？
そんなことを疑問に思いながら私は紙を受け取りに行った。







クラスが書いてある紙を見ると私は４組だった。なんか嬉しかった。だって私の好きな四葉のクローバーも４枚で出来てるし……。そう浮かれている時だった。今度は誰かに押された。私は今日は厄日だなと思っていた。
立ち上がろうとした時、誰かに持ち上げられた。振り返ってみるとかっこいい男の子がいた。
「まぢごめんな。制服汚れてない……!?」
「あッ。はいッ。大丈夫です。」
「まぢごめんな!!」
その時声がした。持ち主を探すとさっきの女の子だった。
「大地。何やってんの。あぁ～。あんたさっきのでしょ!?」
「何？知ってるのか？」
「知ってるも何もさっき私とぶつかったんだって!!」
ー叫ばなくたっていいじゃん!!そんな恐いものじゃないでしょ!?





「早く皆の所に行こう。」
「おう。」
「あッ。お前名前なんつーだ!?わびしたいし……。」
あの女の子もいる……。男の子だけに自分の名前を教えたいよ。でもまぁいいかぁ～。
「佐野愛佳って言います……。」
「ふ～ん。愛佳ちゃんかぁ。可愛い名前だね!!。俺、園上大地。覚えとけよ!!」