クローバー

俺は歩きながら空を見上げていた。この広い空の下……。俺はある場所に立っている。足元をみた。雑草ばかり……。その雑草の中に珍しく俺が見つけた。
三つ葉じゃなくて四葉のクローバー。俺はこの花言葉を知っている。
『幸運』今日は良い事があるのかな？俺はこの四葉のクローバーを制服のポケットにしまった。






「おい。大地遅いじゃねーか。」
「わりわりぃ。」
俺にとってのいいことってなんなんだ？ちっとも良い事がねーじゃん!!本当にこの花言葉あってんのか？
「大地～。さっき変な女にぶつかったんだけど……。」
「変な女って？」
「どんくさい子で髪の毛が長くて……。恐かった。」
それって俺が気になってる女か？でもどんくさかったっけ!?
「それって、田邊と同じ中学だった。佐野愛佳じゃね？」
曽根が言った。田邊は昔俺に佐野のことを教えてくれたヤツだ。
「哀歌。どんくさいは余計じゃね？」
哀歌……。そいつは三上哀歌。コイツ佐野と同じ名前だからって嫌がってるんだよな！別に佐野だって哀歌と同じ名前が良いなんて思ってないだろう。
「大地が女の子のことかばうなんてめったにないね。どんくさい子気にいっちゃった？」
「ちげーよ。興味がある。」
「大地らしー。」
曽根が言った。曽根……。コイツは曽根純希、幼馴染なんだよな！もちろん哀歌もな！





俺は哀歌とぶつかった相手がどんなヤツか見てみたかった。もしそいつが佐野愛佳なら俺はそいつと絶対に仲良くしてみせる。でもこんな俺と仲良くしてくれっかな？どー見ても俺らと仲良くするのって難しいんだよな!!田邊がそうだったし……。男が恐いのも分かるが……。女の哀歌はもっと恐いんだぜッ。その哀歌が恐いって言ってるんだからいったいどんなヤツなんだろうな。
そう思いクラスが何処なのか見に行った。