クローバー
無事に入学式は終わった。仲良いヤツと一緒になったり、神様が俺に『幸運』をくれたりと、ラッキーな1日だった。



教室に行く途中何度も何度も哀歌に言われていた。何を言われてたかって、佐野のことだろッ!?何で俺が良いヤツにきーツケなきゃいけないんだ!?ワケわかんねーよ!!












「ねぇ。やっぱ佐野愛佳とは仲良くしない方が良いんじゃない?」
「お前が勝手に決めんなッ!!」
何で哀歌が勝手に決めるんだ?俺は俺の仲良くしたいヤツと仲良くするんだ!!
「何、笑顔になってるの?」
曽根が言った。俺はつい頑張るぞ!!っという風にしてしまった。俺ってこんなヤツだっけ?
「曽根。俺はこんなヤツだっけ?」
「こんなヤツって?」
俺は戸惑った。こんなヤツ……!?なんって言えばいいんだろう?
「1人のヤツを真剣に考える?ってこと……。」
「バッカじゃねーの?お前もとからそうだったじゃねーか!!だから佐野にも興味もったんだろう?」
「そうかもなッ。サンキュウ!曽根、お前がいてくれてよかった。」
「ばかか……。」




教室に着くと誰かいた。クラスがシーンとなっている。佐野か……。俺は佐野をちょってだけ押した。
「おッ。佐野じゃん!!同じクラスだったのか……。良かったなッ。哀歌。」
俺は哀歌の方を見た。哀歌は自分の名前を呼ばれてるのが何故か嫌そうだった。
「その名前で呼ばないでって言ったじゃん!!」
「いいじゃん!ウチのクラスに2人も『あいか』がいるなんてさ」
「だからイヤッて言ったのに……。」
『愛佳』と『哀歌』クラスに同じ名前が2人もいるなんて運命的だよな!!なんてそんなこと思ってたら哀歌に怒られるか……。

「あぁ~。佐野。コイツは三上哀歌だから。字は違うよ!!多分……。」
「何処まで一緒なんだわボケッ。」
「相変わらずうるさいな!!」
何処まで嫌なんだよ!!
「佐野。俺と仲良くしろよ!!。」
「はい。お願いします。」
佐野はにっこりと笑い答えてくれた。俺の顔にも笑みがこぼれた。
まぁ。こんな俺と仲良く出来るかは分からんけど……。


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