君の空


放課後、同じように
1人で公園の前を通ると
彼がいた。

昨日と同じように空を
見ている。

じっと彼を見ていると
私に気付いた彼が手招きした。

私は彼の元へ小走りで
行くと彼は言った。

「座りなよ。空、見よ?」

私は頷き彼の隣に座る。

隣に彼が居ると考えた
だけで鼓動が速まってしまう。

「佐藤さんは、好きな物とか
あるの?」

彼が呟くように聞いた。

「あたしもね、空が子供の
頃から大好きなの。」

私が答えると彼は微笑み
ながら涙を流した。
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