あぁ・・・うちな

『いや、実奈子は悪くない。俺がちゃんとせぇへんかったんが悪かったんや。』


『ちゃうよ!うちが・・・うちがもっとえぇ子やったらよかったんや!』



『実奈子は俺にとって大事な、妹や。俺の妹はいつでもえぇ子やったで。』


『そんなことない!ヤンキーやってやんやで?』


『それでも、実奈子は実奈子や。俺の妹や。』



『幸太・・・』



『実奈子。これからは自分を責めずに、思いっきり生きてや?死んだら終わりやから。』


『っ、ごめん。幸太っ』



『えぇよ。実奈子が・・・生きてくれてるから。』







「幸太!」



夢の中で徐々に体が消えていった幸太。


これって、もしかして、バイバイなん?



ウソやろ?


だって、うちっ!



「幸太と、もっとたくさん話したかったっ・・・」



ホンマは謝るだけやなくて、もっといろんなこと話したかった。


ずっと思ってたのに。



結局何も話せてへん。



でも、今までやったら消えたりせぇへんかったのに、今日は消えてもうた・・・。


それってやっぱり、もう・・・。



うちはベットから起き上がって、制服に身を包んだ。


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