あぁ・・・うちな
今は母さんが泣いてるし。
やっぱり、これってすごい事なんやな。
いや、そりゃそうやわな!
「母さん」
「っなにぃ?」
「今まで頑張ってよかったわ!」
「っ・・・み、なこっ」
母さんは泣きながらうちを強く抱きしめてくれた。
勝利と同じくらい温かい腕の中。
母さんのすすり泣くその声を聴きながら、うちは喜びでいっぱいやった。
夜に父さんが帰って来て同じように言うたら、これまた家族なわけで。
泣きながら喜んでくれた。
父さんが泣くところなんてめったに見れへんレアもんやった。
「父さん、母さん」
ありがとう・・・―――。