あぁ・・・うちな
今のところ、勉強がしたいから。
ただ真剣に勉強がしたいだけ。
あとは、大学を出れば就職やって有利になるやん。
大学なんかどこでもえぇかもしれへん、と時々思うんも事実。
ホンマに真剣に悩んでるみたいやけど、実際はわりと適当な感じ。
父さんと母さんには「適当に行きたいところに行きや」って言われてるし。
せやから、ホンマにメッチャ適当なんかもしれへん。
こうやって辞典を呼んで選んだこともない。
今日が初めてや。
それにしてもいろんな学校がある。
ただ単に大学いうても、学科も豊富なんやな。
余計に迷ってまう。
頭がフラフラしてきた。
今までまともに勉強してきたんちゃうしな。
まだ三年やもん。
みんなは今まで換算したら六年、三年、三年で十二年や。
うちは六年、一年、三年。
中学の一年もほぼ半年に近い。
もっと勉強しておけばよかった。
ヤンキーなんか・・・ならへんかったらよかった。
辞典をとじて、元の位置に戻す。
その時、隣から伸びてきた腕。
あんまりに急やったからびっくりしてもうた。
隣を見ると、そこにはうちより少し背が高めの男の人がおった。
顔立ちが整ってて、髪の毛は黒髪に金のメッシュでアシメ。
もしかして、ヤンキー?