あぁ・・・うちな
ここで決まりやな。
これでうちがどれくらい勉強したらえぇんか、大体目星がついた。
というか、今まで通りで十分ってことやな。
ベッドに横になってその後はあっさり眠りについた。
いつもと同じように。
またあの夢を見ることくらいわかってる。
ホンマは見たないけど、ちゃんと寝とかんと毎日体力が持たへんし。
幸太、ホンマにもう許してや・・・―――
朝目が覚めたとき、うちは動くことができへんかった。
なんでって、見ぃへんかったから。
あの夢を。
信じられへんかった。
なんで、あの夢を見ぃへんかったんやろ。
今までずっと三年間、あの夢を見ぃへんかった時なんてなかったのに。
なんで―――
時計を見るとすでに七時を過ぎていた。
こんな時間まで寝たこともない。
いっつもあの夢で目が覚めるから。
でも、今日は違った。
ホンマ、なんでなん?
「実奈子!?起きてるん!?」
部屋に勢いよく入ってきた母さん。
そりゃ、驚くわな。
いつもならもうとっくにうちはこの家を出てる時間やもんな。
置手紙がないから焦って上がって来たっていうんがわかる。