あぁ・・・うちな
というか、空けてくれたんやけど。
このまま帰るんも悪いし、うちはとりあえずそこへ座った。
「ありが、とう。」
「んー。」
それから、うちと勝利はお互いの勉強に集中して取り組んだ。
うちは看護系のことについて調べまくった。
でも、どれもこれも何が何だかわからへんことばっかり。
医学て難しゅうてよぉわからへん。
今まで勉強してきたことと全然ちゃうしな。
看護師、か。
医療系に関わってみるんも悪くはないけど、メッチャやりたいとかっていうことでもない。
むしろ、大変そうでやりたいって思えるようなものやない。
何で先生はうちに向いてるて、言うたんやろ。
「俺、先に帰るで。」
隣から声が聞こえたんは、もちろん勝利。
うちはノートに「あ、そうなん。今何時?」って書いた。
「今、七時半。帰らへんの?」
もう七時半なんや。
そろそろ帰らな母さんが心配するかもしれへんな。
まぁ、最近図書館に行ってることは知ってるけどな。
「ほな、先。」
先に帰ろうとする勝利に追いつこうと急いで帰る準備をする。
でも、こういう時に限ってカバンの中身が・・・
ガザザァッ―――
やってもうた・・・。