あぁ・・・うちな

「せんせー。」


勝利が神野先生に走り寄っていく。


うちは、どうしたらえぇの!?



勝利と一緒にいてたら絶対勘違いされるやろ。


つ、付き合ってるとか思われたないし・・・。



「おぉ。赤木か。」


「先生こんなとこで何してるん?」


「敬語を使えよな。先生は友達じゃないんだからな。」

「えぇやん、気にせんといて。」


勝利、さすがに先生には敬語使おうや。


傍から見てると、先生と勝利に身長差はあんまりない。



余計に友達に見えてまう。


と、そのとき「お?秋野か?」って先生がうちの存在に気づいてもうた。


ど、どないしよ!?


頭の中でパニック状態のうちの気も知らず、勝利と先生がうちのところに来る。


来んといてよぉんっ!



「秋野は赤木と知り合いなのか?」


「図書館で知り合ったんやで。同じ学校やのに今まで会ったことなかったんやけど。」


「すごい偶然だな。確かにお前らクラス遠いもんな。」



二人の間でどんどん会話が進んでいく。

うちは、ケータイで追いつけへん。


「そういえば、実奈子って組はどこや?」


「C組。俺が担任。」


「まじか。それは会わへんな。俺Gやもんな。」

「そうだな。」


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