あぁ・・・うちな
うちの学校は各学年でAからL組まである。
全部で九クラス。
それが三学年あるから二十七クラスあることになる。
せやから階数は四階まであって、うちはCで一階。
勝利がGてことは、三階やな。
確かに、会えるとしても靴箱くらいやろな。
うちはめったに教室から出ぇへんし。
「先生こんなところで何してたん?」
勝利が先生に新しい話題を振る。
もうえぇから帰ろうや。
「俺はデート、ってところか。」
え?今、先生なんて言うた?
「デートか。彼女さんはどこにいてるん?見たいねんけど!」
笑顔で先生にねだってる勝利が嫌で仕方ないうち。
先生に、彼女て、考えたこともなかった・・・。
でも、そうやわな。
かっこえぇもん・・・。
「見たい、じゃない。お前らも遊ぶのは程々にして受験勉強しろよ?」
「今図書館でしてきたんやし!せやから、彼女さんは?」
「あのな、見世物じゃないんだからな。大体かの」
「仁?」
その時、先生の後ろから女の人の声が聞こえた。
その声はとてもきれいな声やった。
うちは知りたくもないことを知ってもうた。
まさか、こんなにも可愛らしい人が先生の恋人やなんて。
反則やって・・・。