あぁ・・・うちな
重い想い
「あ、真里亜。買い物済んだか?」
「うん、済んだよ。えっと・・・お二人は?」
「うちの学校の生徒。夜分に遊んでちゃダメだって言ってくれよ。」
「そういう仁だって、高校時代はこの時間まで部活してたよ?」
「あ、それもそうか。いや、でも」
「こんばんわ。」
神野先生とその彼女さんの会話に割って入ったのは勝利。
ちょっとは空気読んだらえぇのに。
先生たちが勝利の方を向く。
「あのな、俺は部活でこの時間まで出てたわけだ。お前らは遊びで出てるだろ?」
「いや、勉強して帰ってる途中に先生に会っただけやし。」
「勉強してたんだって。それなら許してあげてよ?」
「真里亜・・・。はぁ・・・。」
どうやら先生は彼女さんに弱いみたい。
こういうの、べた惚れって言うんやろな。
「先生と真里亜さんは結婚するん?」
直球で聞いた勝利に「ハハッ」って笑ってる彼女さん。
えっと、真里亜さん。
先生は、というと大きなため息とともに「あのな」って言うた。
でも、その先を聞かない方がよかったと、うちはそのあと後悔した。
「俺と真里亜はもう結婚してるから。」
その言葉が耳に届いたとき、うちはケータイを落としそうになった。
先生が頭をかきながら恥ずかしそうにしてる。
隣にいてる真里亜さんも「つい最近だったんだけどね」って言うてる。