あぁ・・・うちな
そうやな、また明日。
明日からまたあの時間を一緒に過ごそう。
勝利が帰っていく中、うちはその背中に向かって手を振った。
勝利が見えなくなるまで、ずっと手を振ってた。
うちに気付いてほしくて。
うちのこの気持ちに気付いてほしくて―――。
次の日、うちは少し早足に図書館に向かった。
そして、あの場所へ。
「お、実奈子。いつもより早い?」
そこにはすでに勝利の姿。
て、勝利っていつからここにおんの!?
「ここ座るか?」
そこは勝利の隣の席。
うちは頷いてからその場所に座る。
「そういえば、実奈子て看護に進むん?」
うちはノートを取り出してそこに返事を書く。
『今のところ、それもえぇかなって思ってる』
「じゃぁ一緒に勉強するか?」
『もう一緒にしてるけど?』
「いや、そうやなくて。内容的に、俺は医者で実奈子は看護師志望やろ?せやから、俺がわからんところとか教えたるって言うてんの。」
『あぁ、なるほど。ほんとに?良いなら、頼むわ!』
「了解っ」