あぁ・・・うちな

あれからすぐに図書館から出てきた。


ちょうどうちも帰らなあかん時間になったし。



で、帰ってるわけですけども。





・・・なんでしょう、この空間。


とてつもなくぎこちない空間がうちと勝利の間に広がってた。

そんな離れて歩かれると、余計気まずすぎるやろ。



うちと勝利の距離は約二メートル。


うちの後ろを勝利が着いてきてる感じ。


普通は逆なんちゃうんかな、と思う。



こんなとき、声がでたらすぐに言えるんやけどな。


『彼氏やったらもっと堂々として』てね。



そして、気がつけば家の前に来てた。


後ろを振り向くと、そこには勝利の姿。



でも、全然うちの方を見てくれへん。


まだ照れてます、っていうオーラが半端なくでてます。


うちやって、緊張してんのに。



勝利の方がメッチャ乙女チックやん。



仕方なくうちが勝利に近づいて肩を叩く。


「お、おう。着いた、な。」



うわぁ・・・これは相当な緊張。


見た目とのギャップありすぎやろ。


むしろ、うちの方が男勝り!?



『そんなに緊張せぇへんくってもえぇやん』


< 69 / 114 >

この作品をシェア

pagetop